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2019.5.31
暮らしに根づいたヒュッゲを心から満喫

こんにちは、 余吾です。
コペンハーゲンはあの青空から一転とうとう雨が降り出しましたが、また週末から来週にかけては晴れてくれるようです。

でも、雨などおかまいなしで今日も素晴らしい出会いと、暮らしの中に根づいたヒュッゲを心から感じることができた一日を過ごすことができました。

DFHの仲間とともにまず訪れたのは、素敵な女性が住むお住まい。
彼女は24歳、建築士として週42時間仕事をしています。会社へは自転車で15分かけて通勤しているそうです。

5年前にコペンハーゲンにある古いマンションを購入しリノベーションして美しい日々の暮らしをエンジョイしています。現在は女友達と二人暮らし、維持費(住宅ローンなど)の半分を家賃としてもらい仲良く楽しい共同生活をしているところへおじゃまさせて頂きました。

さすが建築士だけあり半端なく素晴らしいセンスを持ち、壁の色などもご自分で調合されたほどのこだわりでリノベーションを行いました。
できることは自分でも施工しほとんどは専門業者に依頼したとのこと、購入時にはなかったキッチン、バスルームをつくり、壁・天井を漆喰塗りで仕上げました。

一番大切に思っている部屋は一日を静かに終えそして始めることができる寝室、サイドテーブルには花を欠かさないそうです。

部屋づくりで最も大切なことは窓から入る光、リビングは2面に窓があり長い時間自然光が入ります。部屋は構成するモノだけでなく空間としてとらえていて、シンプルながらも家族や友人、旅先での思い出が詰まったヒュッゲであふれています。

日本にも2度訪れたことがあり、折り紙や扇子、うちわなどがセンス良く飾られていました。イギリスでも建築を学び、若い頃から旅にもよく出かけている彼女、デンマーク内外での様々な経験を通してより人生を豊かに積み重ねている様子が見てとれ、今後の人生がどれだけ素晴らしい可能性を持っているか想像しただけでなんだか私も嬉しくなりました。

何事に関してもしっかりとした自分の考えを持ちそして伝えることができ、また他者の意見にも心から耳を傾け知りたいと思う好奇心に溢れている。これまでデンマークで出会った人々全員から共通して感じることです。子供の頃から家庭や教育、社会を通してこの素晴らしい人間性や価値観が育まれるデンマークの魅力を毎回痛感し、我を振り返り反省と刺激を感じずにはいられない気持ちでいっぱいになります。

 

さて、次に訪問させていただいたのはコペンハーゲン中心から車で北へ10分ほどの閑静な住宅地にあるこれまた素晴らしいお宅。
私好みのデンマーク家具や調度品でしつらえられた美しいお住いと本当に素晴らしい広い裏庭を眺めながらの暮らしに終始ため息の連続でした。

お手入れが行き届いたお庭はどこを切り取っても美しく、ご家族の愛情が注がれていることがわかります。またそのセンスのいいこと!

私と同年代のご夫婦とお二人の息子さん、そして可愛いお孫さん(5歳)が最高のおもてなしで迎えて下さいました。

建築関係のコンサルティング会社を経営するご主人とこども歯科でパートで働く奥さま、ご長男は建築業界で電気エンジニア(主にライティング)として働いていて、今日か明日にはふたりめのお子さんが生まれるというかっこいいお父さん、次男さんは大学で環境と経済を学んでいて現在卒業論文に取り組んでいます。
そんなとっても素敵なご家族がお忙しい中私たちにヒュッゲなじかんを過ごさせて下さいました。

ご主人がみんな大好きなフレスケスタイ(デンマークのクリスマス伝統料理・通称豚のカリカリ)を作っていて下さり、ご家族と一緒にサンドイッチで頂きながら楽しい話に花を咲かせ、これがヒュッゲという感覚だと心の根っこで感じることができました。

私もこんな風に人をもてなし幸せな気持ちにしてあげられる人間になりたいと今更ながら心の底から感じた瞬間でもありました。ヘンリックさんをはじめご家族の皆さん、心よりありがとうございます。

 

そして、最後に伺ったのは車で北へ25分ほど走ったところにある閑静な住宅地にあるお宅。1957年に建てられた118㎡の住宅を増築し、現在は166㎡(ロフト収納含む)2階建てのお住いです。

飾り気のないとても素敵なご夫妻はやはり私と同年代。お子さんは皆さん巣立たれ仲良く現在は二人暮らしをしています。

建築関係の仕事をされているご主人がこの家を購入された頃の写真や増築・リノベーションした時の写真を見せてくれながら説明をして下さいました。

 

エントランスを入るとこんな素敵な空間、ベンチの上には美しい絵画のような窓がありこの右側にはクローゼットがあります。

 

エントランスホールを入るといきなりキッチン、これも素敵で毎日暮らしやすそうです。
アイランドキッチンには美味しそうなお料理やスナック、果物が美しく用意されていました。

キッチンの窓から見えるお庭や、道路の向かい側のお住い。この距離感が日本ではなかなかできない贅沢な空間です。

美しくお手入れされたお庭もとても素敵で勉強になることがいっぱい、今後の家づくりに生かせて行きたいとメモや写真を撮りためてしまいました。

美しく整えられたキッチン、私もいつもこうでありたいと反省しきり。。

壁には30㎝の断熱が入れられ木製サッシはトリプルガラス入り、1階は床暖房を施してあるとのこと、寒い冬も快適に暮らせるデンマークスタンダートな高性能&持続可能住宅です。

半地下にある奥さまの趣味のお部屋を見せて頂きました。ここから裏庭にも出られ窓からも緑が入り半地下の落ち着きと開放感が同居する素晴らしい空間です。

IT企業で働く忙しい日々を上手に息抜きすることが鍵とおっしゃる奥さまの趣味はパッチワークキルト、手編み、洋服作り等など。若い頃に私もパッチワークをしていたこともあって話が盛り上がりたくさんの作品を見せて頂きました。

 

増築時に設けた地下室のワインセラーにはご主人が大好きなワイン400本以上が保存され、その美味しいオーガニックワインをご馳走して頂きながら長い間ヒュッゲなじかんを過ごさせて頂きました。

奥さまお手製のトマトペーストはレシピを教えていただいたので是非日本で作ってみたいと思っています。クラッカーにつけて食べると最高に美味しくワインとの相性もバッチリでした!

盛りだくさんな至福の長い一日を終え、私たちが向かう先がまた少しクリアに見えた気がします。日本でデンマーク住宅を提案している私たちにしかできないこと、家づくりを通してより心豊かな暮らしをお伝えしていく責任、そして何より人として社会と関わりながら自分らしく幸せに行きていくすべについてもっと真剣に向き合い、ここを目指して揺らぐことなく進んで行きたいと痛感しました。

お忙しい中こんな素晴らしい経験を授けて下さった皆さま、心よりありがとうございます。

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