ヨーロッパの風景europe view
やっぱり、デンマークの家が好きなんだなあ…。
Denmark & Germany 2016.6
ドイツ中西部の美しい田舎 ウンナの住宅地
素朴な中にも質実剛健という気質が見え隠れするドイツの家づくり。
車の助手席できょろきょろしながら「あの住宅地!」と決めていました。メーカーとの打合せの後また戻ってきたウンナという街にある長閑な住宅地は広いジャガイモ畑や羊牧場などに囲まれた自然豊かなところにありました。
20年近く前にドイツの住宅地を見てまわった時にも感じたこと、それは自然の地形を生かした街づくりが素晴らしいということ、デンマークと違い山があるドイツでは起伏のある地形を上手く生かした美しい家並みが多く、曲がりくねった道や坂道に立つ家々、大きく育った樹木や美しい庭、それらが一体となって美しい街を形成しています。日本では何故か平地が好まれ宅地造成は平らにしてしまう事が多い様ですが、こうして自然の地形を生かしていったら素敵なのになあ・・・と当時と全く同じことが頭をよぎりました。
様々な情報のお陰で私の中ではドイツというイメージがすっかりでき上がっていましたが、いざ来てみるとそうではないと思うことが・・・。そのひとつがソーラーパネル。もうどの家にもパネルが載っているだろうと思いきや、デンマークからの道すがらもずっと気にしていたけれどない家の方が圧倒的に多くてちょっとびっくりでした。もっと南下すると違うのかも知れませんがそれよりも遮熱に力を入れている印象が強く、窓はドレーキップ(内開き・内倒し)なのでその外側にシャッターのようなブラインドが取り付けられた家が多く見られました。
デンマークと同じく環境先進国ドイツではパッシブハウスに始まりプラスエネルギーハウスにも力を入れCO2削減に国を挙げて取り組んでいることは皆さまご存じの通りです。ヨゴホームズもドイツのエネルギーバスを学び家の性能を数値で示すということに向けて取り組んでいますが日本ではまだまだ難しい部分があることも事実、でも目をそむけず努力をし続けなければなりません。そんなことを考えながらこの住宅地を歩きまわりました。
デンマークの家を見た後のドイツの家、勿論構造の違い等はありますが、同じ煉瓦であっても積み方や表情が全く違って見えました。言葉で表すのは難しいですがどこか人工的な感じを受けたのです。また住宅の建て方も2階建ての上に小屋裏を利用している3階建てが比較的多いようです。気候風土にも関係していると思いますがどこかドイツ人の気質が見え隠れしているように感じました。
住宅地には19世紀半ばに建てられたハーフティンバーの美しい古民家も多く残っていますが、やはりデンマークと同じく屋根や窓は性能の良いものに取り替えられ、現代の国の性能基準をクリアさせて今も尚美しく住み継がれているということ、丈夫で長持ちする家をつくり手入れをしながら愛着をもって長く住み継いでいくこと、これこそが何よりのエコ、日本が真っ先に取り組まなければならないことだと確信しました。
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